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鈴木 哲; 荒木 政則; 佐藤 和義; 中村 和幸; 秋場 真人
Fusion Energy 1996, 3, p.565 - 570, 1997/00
ITERダイバータ板用に開発されたサドル型ダイバータ板模擬試験体の電子ビーム加熱実験について報告する。本試験体は、サドル型構造として初めて並列流路を採用したもので、より実機ダイバータ板に近い構造を有している。実験ではITERダイバータ板の熱負荷条件(定常時:5MW/m、非定常時:15MW/m、10秒)を模擬した熱負荷をくり返し与え、熱サイクルに対する試験体の除熱性能の変化を観察した。その結果、定常時を模擬した熱負荷条件において、本試験体はITERダイバータ板の寿命(1,000サイクル)を上回る10,000サイクルの加熱に耐えることを確認した。さらに、非定常時を模擬した条件においても、1,000サイクルの加熱に対し、本試験体は除熱性能の劣化もなく、健全性を維持することができた。
鈴木 哲; 佐藤 和義; 荒木 政則; 中村 和幸; 大楽 正幸; 横山 堅二; 秋場 真人
Fusion Technology, 30(3(PT.2A)), p.793 - 797, 1996/12
ITER等の次期核融合実験炉におけるダイバータ板はプラズマからの高熱負荷によって変形を生じる。隣り合うダイバータ板との段差が生じることを避けるために、ダイバータ板支持構造の開発が急務となっている。本報では、冷却基板自体を剛な支持構造とするダイバータ模擬試験体を開発し、その熱疲労特性を評価するために実施した熱サイクル実験について報告する。実験は熱負荷25MW/m、加熱時間15秒の条件下にて実施した。その結果、約1250サイクルを負荷した時点で、加熱側冷却管(純銅製)に貫通き裂が発生した。実験後のSEM観察の結果、き裂はくり返し熱応力による疲労き裂であることが確認された。さらに、実験を模擬した3次元弾塑性熱応力解析の結果、冷却管には局部的に極めて高い歪みが発生することが判明したため、より疲労強度の高い冷却管構造材料の開発が必要であることが明らかとなった。